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GoTheDistance

ござ先輩と言われています。(株) クオリティスタートという会社をやっています。

SONYのハードが泣いている

出井さんが辞めてからのSONYがひどいのか、出井体制の負の要素が結晶化してしまったのか。それはわからないのだけど、SONYのハード分野のトラブルが多すぎます。

  • バッテリーリコール問題
  • PSPのボタン問題
  • BDレコーダー問題
  • 2005年のCCD問題

2005年のCCD問題以外の3点については、以下の産経新聞の記事がよくまとまっています。私も簡単にこの問題についてまとめておきます。

ソニー痛恨、相次ぐ誤算 BDレコーダーもトラブル

バッテリー炎上問題

バッテリーリコールはノートPC炎上問題に起因した問題で*1、未だにその原因がわかっていません。SONYはこの問題の原因究明を第3者の調査機関に依頼したそうです。

「バグの原因わかんねーから、原因みつけてくれ」
と言っているに等しいわけで、「ものづくりの会社としてトラブル原因がわからないのは致命的」という声が多数上がっています。

それがPSPクオリティ

PSP問題は、PSPのハード障害だと思われる現象についてSCEの久多良木社長が「それがPSPの仕様だ。オレがそう作れと支持した。障害でなく仕様なんだから、それに従って遊んでくれ」といった趣旨の発言をした問題です。ボタンが押せないことがあるが、それがPSPワールドなのだと。あんたがデザインしたのは配置だけだろと突っ込みたい。PSPは鑑賞するためのものじゃないぞ。

BDレコーダー問題

主力製品に位置づけていた、次世代DVD規格に対応したDVDレコーダーの性能(記憶容量)が松下や東芝に比べて大幅に低く、市場関係者から「あーあ、またSONYがやってくれたよ」と揶揄された問題です。

発表されたレコーダーは目指していた2層記録ができず1層しか録画できないもので、現行では不可能なハイビジョン番組を録画するのがウリでした。それができなきゃ、次世代規格の意味が無いだろと斬られるのも当たり前。家電量販店の店員さんもこのレコーダーは薦められんだろう。

忘れちゃいけないCCD問題

2005年のCCD問題とは、SONY製CCDを使用するとファインダーや液晶表示部に画像が出ない、撮影できない、画面が乱れるという問題が起こったことです。対象機種は100以上にも及び、総リコール費用は500億ぐらいかかったはず。今回のバッテリーリコールと同じぐらいのお金が飛んでいるわけです。

ソニー製CCDの一部に画像が出ないなどの不具合

垂直統合か、水平分業か。

産経新聞の記事にこんな一文がありました。

実は、最近の度重なるトラブルは「水平分業」「垂直統合」の二者択一の失敗によるものだ。
・ソニー痛恨、相次ぐ誤算 BDレコーダーもトラブル

PS3は自社生産にこだわってトラブルになり、BDレコーダーはアウトソースした結果トラブルになったことを指しています。自前でもダメ、調達してもダメ。SONYの企業体質を問われた大問題ですが、自前でもアウトソースでもダメな原因は、一言で言えば技術のマネジメントが出来ていない為です。我々SIと同じです。

SONYはどこへ行く

出井体制の合言葉はハードからソフトへの転換だったと思う。

出井さんが大抜擢人事で社長になったのが1995年。その頃のSONYは、単なる家電メーカーでしかなく、恐らく経営陣の中に頭打ち感があった。そんな焦燥感を打破すべく出航した出井体制の時にプレステという超大ヒット製品が誕生し、映画事業もヒットを飛ばし始めたのが90年代後半。1997年頃が出井神話全盛期じゃなかっただろうか?

が、しかし。21世紀になってからのSONYは散々です。

SONYの象徴とも言えるAV事業で営業赤字に転落したのが、2002年3月期決算。会社を作ってきた強みが一転して弱みになってしまった。テレビ、パソコン、オーディオ辺りが軒並み負け組と化した。

2003年には「ソニーショック」が株式市場で起こったのは記憶に新しい。2003年3月期の連結営業利益が従来予想を約1000億円下回ったことと、2003年の営業利益が事前の市場予想を大幅に下回り、前期比30%減の1300億円と大幅減益を発表した事に起因したとされています。

2004年にも第1四半期決算で、営業利益が前年度40%減になっています。2003年ごろからデジタル家電の波がやってきたのに、SONYは明らかに乗り遅れてしまった。SONYの売上げの6割がAV事業だけど、AV事業の利益率は2%ぐらいだったと記憶してます。金融事業の利益率が8%とかで、そっちで補填してる印象がある。

今年に入ってはPS3を7万ぐらいで売り出したはいいけど、結局1万円近く販売価格を下げた。一説には売れば売るほど損になるという話もある。その赤字、正確には値下げ分を補填するだけの事業が今のSONYにあるのか?無いだろ、と。

プレステ初登場、プレステ2の登場で幾度とSONYの危機を救ったわけですが、PS3はSONYの屋台骨を揺るがす可能性が結構あります。在庫ありまくりだろうしまぁもう色んな方がおっしゃっていることですが、SONYは資金繰りが焦げ付いていない以外は、優良どころか不良会社です。

2006年度のソニーの決算が楽しみです。

*1:というかあれがYouTubeに流れて火がついたのが正しいのかもしれない