GoTheDistance

ござ先輩と言われています。(株) クオリティスタートという会社をやっています。

届かない声だとしても

私もこの辺はお悩みポイント。お悩みをシェアしたいのでエントリを書く。

例えば OpenID を使いたいですって話をした。

資料をかき集め、仕組みをエンジニアじゃなくてもわかりやすいように図で作り、この会社でやればこれだけの効果があると予測値をだし、OpenID の第一人者であるジゴローや OpenID Foundation の人にも相談した。それに、いきなり自社のサービスに組み込むのはチャレンジャーなのでこちらのサイトで実験的に行いますという段階を踏んだ話をした。

チーム会議は「いいねぇ」と好感触だった。でも、それはこの会社だけでは決められないので、グループ会社ともあわせて大々的に話をしなきゃねってことになった。グループ会社を含めたお偉いさんとの話では私は同席しない。できない。

すごいな。会社では決められないのは別の理由があるんだろう。企画の質とかは別の領域で。同席させてくれって言ってみたら通った気がする。自重はダークサイド。

大企業というのは、ベンチャー企業と違ってある程度儲かる仕組みが構築できています。その仕組みを改善するインセンティブはいっぱいあります。Howに関することです。だけど、新たなWhatを作っていくことはものすごく難しいです。Whatを突き進むインセンティブがベンチャーに比べてすごく希薄になります。こういう文化が前提にあると思ってます。

dropdbさんのレベルがどうこうというよりも、下から上がる声は関所を通っていく間に減衰する。その人から直接聞くのと、又聞きするのではニュアンスが違う。コメント欄にあったけど、根回し上手な人というか自分の企画を通すために味方につけるためのキーパーソン、もしくはその人にコンタクトが取れる人に一緒になって考えてもらえばいい。ランチの時間を借りて「こんなことやりたいんですよー」みたいな感じで。そこからじわじわと広げていくしかない気がする・・・。大人力を発揮するといきなり役員クラスの人にコンタクトを取るとか。僕は懇親会とかそういう場を使って自分をアピールして顔を覚えてもらった。エライ人の目指す方向性と企画の方向性があって、お互いにWin-Winになればベストだけどそうもいかないし・・・。

「わかってないひと」に対して新たなToBeモデルを描いて説明すると、せっかく描いた肝のディテールの部分がざっくりしたイメージに変換されてしまって、「つまりだ、これはどういうことができるのかね」的な悪い流れになったりする。KYすぐる。なんでわかってないヤツが上にいるんだろう、オレに裁量があればすぐにでもプロジェクトスタートできるのに、これすげぇ面白いのになぁ〜、って正直思う。なんでそういう風に考えちゃうんだろう、とか。自分が声を上げてそれが届かなかったとしても、「あいつの言うことは面白いぞ」という風に認識されたら、それは大きな財産です。自分の企画が通らなかったとしても、drodbさんのアドバイス・ネットワークを元にほかの人の企画が通ってそれで会社が良い方向に向かえば、それもまた大きな財産。同時に満たされない気持ちもあったりするんですけどね。自分が目に見える成果としては残らないので。ここ半年そういう思いを感じています。

SQLを学習できるWebサービスを作りました。