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ござ先輩と言われています。(株) クオリティスタートという会社をやっています。

身になる努力と、身を粉にする努力

成果を出す為には、努力する事は当たり前のこと。みんな等しくやっているし、イチローが「努力を認めてほしい」など言った事が無いのはそのことだと思います。

ですが、実は努力にも「身になる努力」と「身を粉にする努力」というのがあるような気がしてなりません。

身になる努力と僕が言っているのは、自身が努力して身につけたスキルや見識が、自分の明日を切り開く一助になるタイプの努力のことです。新しい言語覚えた、取引先が増えた、プレゼンがうまくなった、ブログ書いてたら人脈が広がった・・・そんな感じのもの。こういったたぐいの努力は、何人たりとも盗めない「自分の脳みそ」の中に資産として残るので、全く無駄になる事はない。

それに対し身を粉にする努力というのは、ある組織の燃料になって頑張りなさいという努力。ひたすら電話突撃営業をしろとか、丸の内辺りで流行中の不動産営業で名刺200枚取ってこいとか、バイトが休んだからひたすら昼も夜も働けとか、店を回す為にサービス残業しろとか、そういう努力。確かにコレは頑張ってるし努力と呼べると思うけど、単なる労働力の搾取に等しい。会社だけが美味しい「成果」をアメにしてムチで叩くような事をする。で、最大の問題は、その努力が資産として残らない事が結構あること。「5年間ひたすら働いていました→なにそれ、ウチの役に立つの?」という悲しい結末があり得る事。

ブラック会社ってのは総じてこういう「身を粉にする努力を強いる会社」のことだと、僕は思う。仕事を通じて何も社員に還元するものが無い会社のことをブラックと僕の中では定義付けしている。給与でも仕事でも還元する気がないなんてポイズンであります。

努力というのは保証がありませんので、やったら必ず望む結果が得られるというものでは残念ながら無い。「努力をする=成果を得られる」というわけではないので、成果を上げる為には成果を上げる為の理論がある(ドラッカーのマネジメントがそれ)わけです。

もっと戦略的に、強かになりましょう。自分独りが出来る事は限られているのだから。

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