GoTheDistance

ござ先輩と言われています。(株) クオリティスタートという会社をやっています。

問題解決を試みる時に必要なたった1つのこと

私たちは生きているだけで色んな問題にぶつかります。仕事、恋愛、人間関係、金銭、健康、等々。まぁ数え上げればきりがないぐらい色んな問題を各々が持っています。僕もそうですし、あなたも持っていると思います。

問題というのは何かを言えば、理想と現実のギャップです。「こうあるべき」「こうなりたい」という理想としている状態があるにも関わらず、現実がその理想と食い違っていることを問題と言います。みんなうまく回って理想的な状態になっていれば問題は起こり得ないわけですが、現実には複数異なる種の問題が同時に起こっており、細かい事まで遡って考えていくと「うん、それ無理」と言いたくなるような状況になっていたりします。今の世の中は、集めようと思えば圧死しまうぐらい情報に溢れており、細かい所まで様々な情報を集めた事で、自分の力ではどうしようもできないような感覚に陥り失望してしまう・・・。そんな事もあると思います。

自分で問題のサイズを肥大化させてしまうと、そこからアクションを取ろうとしてもなかなか出来ません。階段を10段飛ばしで一気にゴールに向かえと行っても、跳躍力には限界があるし階段と階段のあいだに落っこちてしまうと何も出来ないです。「いいからやってみよう」と思うと同時に「やって意味があるのかなぁ」と思ったりします。

そのあいだで揺れている時は、「いいからやってみよう」で解決できる問題のサイズが自分の能力よりもかなり大きい時です。そして、そういう適切ではない大きさの問題を目の前にすると、多くの人が一度に多くの事をいっぺんに考えて「これは解決できそうも無い」と考えてしまいがちです。一度に多くの事柄を特に質が異なることを考えてもぐちゃぐちゃになりがちです。本来5つ上るべき階段を1発でクリアしようとするのも、大抵手戻りが発生するので辞めましょう。あこがれが強すぎると自分の首を絞めるだけです。

問題にはサイズがあります。なぜかと言えば、その問題に取り組む個人・組織のアビリティが異なるので相対的にサイズが決まるからです。同じ問題で僕は1ヶ月かかることでも、あなたなら3日で解決できるかもしれないですから。

そんなときに出来ることは、たった1つ。

自分が解決できるサイズまで問題を分解して、階段を1つ1つ上っていくことです。

以前知らないと損するフレームワーク思考活用法 - GoTheDistanceという記事を書きましたが、要は問題のサイズを適切に分解して構造化しましょうということを言っています。問題解決を行うにあたって最も重要な事は問題を解決する事ではなく、何が問題なのかを見いだす事です。何がすべきか分かれば、取るべき行動はある程度導けます。何をして良いか分からないのは、何が問題なのか分からないのとほとんど同義です。トヨタがなぜを5回繰り返せと言っているのは、そういう事だと思います。

そんなに難しい事じゃありません。問題には解決すべきサイズってものがあるなとわかれば、後は自分が出来るサイズを基準に問題を分解するだけです。そうすると、自ずと階段が目の前に出来上がります。

『ちいさいことをかさねることが、とんでもないところに行くただひとつの道』というイチローの言葉を添えて。

SQLを学習できるWebサービスを作りました。