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ござ先輩と言われています。(株) クオリティスタートという会社をやっています。

会社の業績が伸び悩む不都合な真実

小さな会社で全体を見つつ仕事をしていく中で、はじめてわかったことがいくつかあります。

事業を進めていくにあたって全てが思い通りになっていれば何の問題も無い訳ですが、経営の意図に反して思ったような成果が上がらないのはよくあることです。全くダメならすぐにわかるのである意味問題無しですが、「確かに上がってはいるけどこのままでいいんやろか」というさじ加減の判断が、とても迷います。今まで積み上げたものもあるわけですし。

かといって、トンネルをくぐって前に前に進んで出口を見たら崖だった、ということも十二分に考えられます。今は売れているけど、将来その商材を無価値にしてしまうトンデモナイ変化が起こるのも十二分にあり得ることだからです。ウォークマンを駆逐したiPodのように。CDを音源ではなくノベルティにしてしまった音楽配信のように。

成果が思うようにでないと言っても、その戦略が全く違っている事はほとんどないように感じます。確かにそれを実行すれば会社は改善される、と納得する物が多い。すべき事を間違えているならばすぐに数字に表れる事が多いですし「竹槍でB29を落としにいくぞ!」という話は戦略以前の問題の根性論だったりします。Hope is not a strategyとは良く言ったものです。

この戦略が大枠問題ないのなら、問題があるのは戦術にあるかと思われることでしょう。やろうとしてることは間違ってないなら、実際にやってることが間違ってるという単純な話です。が、ここが単純ではないんです・・・。どうしてやってることがチグハグになるのかを辿ると、根が深い事に気づきます。

弊社は「仕入れ→営業活動→受注→出荷(納品)→請求→入金」というのがマクロの業務フローになります。これをくるくる回す事で現金がちゃりんちゃりんとこぼれ落ちてくる訳ですね。この一連の流れはつながってなくてはいけない。どこかで問題があれば全部パァになります。営業して注文取ったけど在庫ねーよというのが典型例です。

ほとんどの従業員の方は経営者ではないが故に、当事者意識というのが欠けてしまいます。会社は様々な機能を回して始めて売り上げが上がるということを知らない。誰かがやってくれると思っている。また、業績を上げるとそれにあぐらをかいてしまう。まぁ今までのアレもあるしね、なんとかなるだろう的な。その当事者意識の欠落が自分の仕事に壁を作ります。「これは○○さんの担当だから」「今はこれで回ってるから」

これが蔓延すると幹部が音頭を取っている時だけ一瞬よくなりますが、離れるとすぐに元に戻ります。

  • Aさんという営業マンが後から来たBさんにすぐ抜かされてAさんは面白くなくBさんのサポートをしないので、業績が頭打ちに。
  • 仕入れを任されているCさんが出荷先の倉庫の現状を正確に把握しておらず売れ残りがかなり出た。
  • 打ち合わせの日程を詰めておかなかった故に新規顧客との商談の機会を逃した。
  • 正しい判断をしている部下のEさんに耳を貸さず、間違ったF部長がミスをして損失を出した。

こういう人間系のしかも経営者にキチンと報告が行かないような現場レベルの小さな問題が、会社を伸び悩ませてしまう事が本当に多いです。「意識」の問題ほど難しい問題はありません。そういう上からは見えない現場で起こっている些細なことがマクロのビジネスプロセスの回転率を下げてしまい伸び悩んでしまうというのが、僕が最近特に強く感じる不都合な真実です。

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