GoTheDistance

ござ先輩と言われています。(株) クオリティスタートという会社をやっています。

前例を打ち破って、自分のやりたいことを通したいあなたへ

惰性による判断が横行しているのが、SI業界における最大の敵だ - Fight the Futureにインスパイアされて。

お気持ちはわかるし、言わんとしていることもわかる。より良い解決法を提示しても意思決定者がYESと言わないなら、優秀な人間の能力が発揮できず色んな損失を産む。一例として、情報共有に絶望的に向いていないExcel管理を上げられたが、これが技術の話だったりバージョン管理の話だったりしても、問題の性質は変わらない。でも、前例がクソと言い続けるだけで人生が終わっちゃうのは、あまりにもツマンナイよナ。

先ず、隗より始めよ

この手の腐った前例をぶっ飛ばすには、「この前例踏襲がどれだけ腐っているか」ではなく「前例を捨てて、やり方を変えても最終成果物に影響がでないこと」を先に認識してもらうべきです。メリットの提示はあと、デメリットの消化が先。Excelが腐っている理由ではなくExcelを辞めても問題が起こらないことが先。楽をしたいから前例を踏襲しているのかもしれないけど、前例が抱えている問題に関心がなかったり代替案の意味も分からないのなら、益々Excelが腐った理由を伝えても何にもならない。そういう場合は残念なことに、自分が先回りして新しい形を提示して作っていくしか、恐らく道はない。誰かの道に便乗するのは、あんまり期待できない。

仮にその新しい形が出来たとしても、いきなりプロジェクト全体に波及するなんてコトはあなたがプロジェクト・マネージャでもない限り、ほとんど有り得ない。

じゃあ、どうしよっか。簡単、簡単。自分の仕事のやり方を変えましょうよ。バージョン管理がないなら、自分で立てればいいんじゃないの? Excelが情報共有に向いてない理由は体裁とデータが疎結合になってないからなんだけど、Google Docsでリアルタイムに編集すれば解決できるかもよ?プロジェクト全体が無理なら、まず自分。自分を変えられないのに、まわりが変わるわけがない。仕事のやり方を変えるヒントは、社内よりもむしろ社外であったりインターネットにいっぱいあるはず。自分で自分の仕事のPDCAを回すことによって自信が出来る。それから、同期や心の通じる先輩を巻き込む的な草の根ロビー活動をやってみたっていい。同じように困ってる人に、「プロジェクトではアレだけど、実はこんなんあってさ・・・」みたいな感じで。自分が変わっていければ、もしも結果が伴わなくても、そこで何かを拾える。

吐いたツバは飲めない

自分で自分の仕事のPDCAが回るようになって「いけるぞ」と思っても、それをチームに普及するのはまた別問題になる。

人間ってのは習慣の生き物だから、習慣を変えるというのは基本的に苦痛。その習慣が腐っていて問題があるとしても、問題を一掃するとなると「一掃するために必要な準備と期間」&「一掃したコトによる業務の影響度合い」&「運用の変更による学習コストの増大」などのリスクが把握できているのが前提になる。あなたが意思決定者でないなら、尚更そうだ。問題提起から一歩進むことを提言すると、時に自分へのブーメランになる。地雷を踏むのはいいけれど、その地雷を踏んでも生き残っていける根拠があるのかどうか。たたき台になれるかどうか。吐いたツバは飲めない。YESを通したいなら、多少のNoを打ち負かしていかねばならぬ。引いちゃいけない。

物事はYESかNoかで判断できることは少ないけれど、決断はYESかNoしかない。そこでひよったら、誰も動かない。明確かつ思慮深いYESを武器に、前へ出る。会社組織だけが相手ではない。僕のようにブログに書いてもいい。評価してくれる人は社内だけとは限らないし、評価してくれるヒトの存在が現実と戦う支えになってくれる。

正しいことをしたいなら、偉くなれ

どんなにソフトを取っ替えひっかえやっても、ハードが変わらなければ何も変わらない。どんなに正論を唱えたとしても、現代社会は「正義は勝つ」という類の漫画ではないことのほうが圧倒的に多い。身代わりになってくれるヒーローはいないからナ。仕事をもらっている立場では提言はできるけど決定権は無い。もちろん、前例の問題を理解してくれてより高い決定してくれる上長に巡り会えたらそれにこしたことはないけど、太平洋に落ちた指輪を探しあてるぐらい難しいだろう。

だから、同じような憤りを感じたヒトへフォローする意味でも、偉くなるのが前例を打ち破って行く方法としてはベスト。ポジションを取ることで、問題の背景や視点を鳥瞰できるきっかけになります。何よりも、あなたが他人に何かを与えられるようになります。そうすると、色んな考え方が自分のなかに芽生えてくるはずです。僕は弊社で情報システムに関することは一番偉いから、僕の自由にできます。正しいと思ったことを実行できます。でも、その自由を使って自分が言い出したやり方に社員に従ってもらうんだから、自由の代償も払わなくてはならない。自分以外誰も後ろにいないという状況には、自由と責任がいったりきたり。その中で、バランスを取っていけばいい。

とりとめのない文章になっちゃったけど、何か拾えることがあれば幸いです。