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ござ先輩と言われています。(株) クオリティスタートという会社をやっています。

成長をやたら謳う会社には気をつけましょう

利用して転職する気は全然ないんですが、世の中には色んな会社があることを学べるのが面白くてリクナビNEXTに登録しております。そしたら、なかなかファンキーなメッセージを前面に打ち出している会社さんがおりました。

逆にここまでブラック色を前面に出しておられるのも大変貴重なのですが、全国の前途ある若者が上記のようなメッセージを鵜呑みにしないように気をつけるべきポイントを列挙しておきます。

マス広告は話半分で

基本中の基本ですが、就職サイトの媒体に載せている情報は絶対に鵜呑みにしては行けません。そこに書いてあるようなポジションや待遇にあなたが就くことができるかどうかは、全く別の話です。活躍している誰それが・・・なんていう話も鵜呑みにしないでください。当社比で、それらの活躍している誰それは既に退社している確率90%です。鵜呑みにせず、裏を取りにいくんですよ。会社に使われたくないならね。鵜呑みにして困るのはあなた自身ですからね。

労務管理は会社の仕事です

これも基本ですが、労務管理は会社の責務です。なので、本来「仕事多すぎて残業ばっかり」と転職斡旋サイトで載せるのは非常に問題で「誰でも良いんで、常にハイプレッシャーのなかで馬車馬のように働いて欲しい。」と公言しているようなものです。マッキンゼーやBCGのような世界に冠たる確かな会社で在籍したことがブランドとなる会社さんならハイプレッシャーの中で働く見返りもあるでしょうが、仮にプレッシャーに負けて休職した場合はその傷を癒すのに大変なパワーを要します。海の物とも山の物ともつかぬ会社で朽ち果てる理由は、どこにも無いでしょう。寝言は程々にお願いしたいものです。

一番大切なことは、その会社があなたに秩序ある労働環境を提供できるかどうかになります。ここだけは忘れないでください。福利厚生/会社の売上/知名度/規模等は、単なる飾りです。

成長推しの会社は要注意

成長を全面に推して転職サイトでメッセージを出す会社さんは多いんですが、主語が無いんですよね。「誰が」成長するのか、という。よくよく見てみると成長したのは会社の売上だけで僕の健康は地に堕ちました、なんてことも十二分に考えられます。仕事を沢山すれば成長できる・・確かにその一面はありますが、経験から教訓を得なければ、どんな人も仕事で成長することはできません。どんなに仕事ができる人でも抱えきれる量に限界がありますので、誰が見てもオーバーフローはオーバーフローです。スピードがあるのは結構ですが、速度超過は事故の元です。ケントベック曰く、人は自分の速度でしか成長できないのですから。

僕の定義ではブラック企業というのはブラックホールのようにその人間のキャリア形成を飲み込み、会社を存続させる燃料にさせて消費してしまうこと、です。資産ではなく燃料にしてしまう。ハードワークの見返りを自分で感じているならそれはそれでOKです。そうでないなら、会社のあり方に致命的な問題があるってことです。

そもそも成長というキーワードに魅力を感じてしまうこと自体も問題で、そういう方は仕事で何を成し遂げたいのかを具体的に説明できません。だから煽られて不安になる。そこがダメなんです。自分の持っている技能が何なのかを説明できることが先です。そうすればくだらない過大広告に踊らされることは減ります。自分の仕事から相手が求めている仕事が類推できて比較できるからです。

賞与が細かい会社も怖い

四半期でパフォーマンス見直して賞与をアップさせることで20代でも年収1000万みたいな話も結構ありますが、まず無いから安心してください。理論値にすぎませんので。年間の昇給(給与改定)回数、賞与回数がやたらと多い会社は危険です。成果には給与でいう考え方は良いんですが、単純に考えると前回の成果を上回る成果を上げ続けないと給与が上がらないことになります。同じぐらいのパフォーマンスならUP評価はあげられない、みたいな。くわえることができない人参を追いかける制度になっている場合がございます。

頼りになるのは、横のつながり

ここまで読んでしまうと、どの会社にも勤められなくなりそうで怖くなってますよね。でも、上記のような会社は稀です。普通に働ける会社はたくさんあります。月並みですが、最大の情報源は実際その会社で働いている人です。そいつが死にそうじゃ無かったらまともな会社です(え

ITエンジニアなら会社を超えたコミュニティがたくさんありますので、いくらでも情報収集できます。気持ちがあれば。また、同業他社のつながりってのもバカになりません。ジョブマーケットに出てくる会社なんて一握りですから。取引先に請われて転職する人もたくさんいます。

目の前のことを片付けましょう

転職しようにも自分に力が無ければ何にも出来ません。目の前にある仕事、それが今のあなたの仕事の全てです。目の前の仕事をちゃんと片付けない人にまともなオファーを出す人はいません。まずは、目の前の仕事を片付けて自分で自分の可能性を広げないことには、なーんにも始まりません。詳しくは「仕事の法則」 | おごちゃんの雑文を参照ください。僕の経験上、ここに記載されていることは全く正しいです。

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