WBSの基本原則であり最も遵守すべきルールに100%ルールっていうのがある。それさえ守れば、WBSそのものは誰でもある程度しっかりしたものが作れると思う。
タスクというのはディレクトリ構造のように親子関係を持っている。Todoリストもそう。100%ルールとは、子タスクを全て集めてできるタスクの集合体は、親タスクを100%カバーしなくてはならない、というルールのことを指す。
言い換えると、タスクの構造関係は須らくMECEにしてねってコト。もれなくダブりなく。
だが、このルールを知らなくても100%ルールじゃないとタスクに漏れや無駄があることは、経験則からくるカンや理屈によってスキルを蓄積すれば、わかるようになってくる。やんなきゃいけないことリスト及びタスクの依存関係などちょっと考えれば誰でもわかること。WBSそのものを作るのは難しくないと思う。
これにカネとスケジュールが乗っかると話は全く変わる。WBSに魂が入る。一番大きな問題は有機的に変化してゆくWBSからスケジュールをどうやって守っていくのか、だ。
つまり、WBSを作ることができるPMなど星の数ほどいるけど、WBSをマネジメントすることができるPMは非常に少ないってコトがこのエントリの主題。WBSが変更になる要因が星の数ほどあり、それを分類しカテゴリごとに適切なカウンターパンチを用意してやっつけていかなければ、WBSのマネジメントはできないからだ。
それにあるタスクを終わらすことに留意するあまり、木を見て森を見ず状態に陥ることも数知れずなのだ。オレもそうだったし…orz
そして、プロジェクトマネジメントに銀の弾丸は無い。
成果物を明確に定義し、進捗管理を行い、リスク管理を行い、成果物の可視化を行い、定量的な評価によってプロジェクトを監視できるバロメーターを持つ。これらが全て「ある一定のレベルで」提供されていないと、そこから決壊したダムのようにプロジェクトが壊れていく。
これらのトップレベルのタスクを子タスクまでブレイクダウンして、的確にPDCAが回せる手段の構築及びノウハウを提供できている管理手法のことを、広い意味でプロジェクトマネジメントと呼ぶんじゃないかな〜。