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ござ先輩と言われています。(株) クオリティスタートという会社をやっています。

システム投資と人材育成はとても似ているというお話

システムを買って頂くということは人材の採用に非常に似ていると最近思います。

何が似ているかというとですね、

  • 採用すれば今までできないことができるようになるのは明白である。
  • 投資としてお金をかけるべきなのは確かである。
  • だけどイニシャルコストがかなり高いし溶け込むまで時間がかかる。
  • 結果として成功か失敗かはある程度の年月をかけないとわからない。
  • 失敗したからといって簡単に捨てるわけにはいかず、面倒をみる必要がある。

こういう側面がよく似ているのでないでしょうか?

恐らくこういったジレンマを皆さん抱えているのだと思います。もっと簡単に言うと「どうやったらペイするのかわからない」ということです。確かにシステムを入れれば今まで困っていた面倒なことは楽になるし、間接的な業務の負担も下がることは見えているのですが、利便性というのは経済価値に換算しにくいものです。便利になるけどお金だけ食ってしまうなら・・・、と思われるのも無理もない話です。

守りのIT投資は非常にわかりやすいです。端的な例がセキュリティです。コンプライアンス的に重要なのでウイルス対策をしましょう、ロガーを仕込みましょう、業務に不必要なサイトの閲覧は制限しましょう、データ紛失に備えましょう、クライアントPCにこういうソフトを入れましょう。こういうのは話がわかりやすい。かけるべきコストであるという話にもっていきやすいし、会社として必要だから予算も下ります。上限は限界あるけど。

業務システムの本分は今までやってきたやり方から脱皮してこのシステムでなければ到達できない高みに、お客様のビジネスを発展させることにあるはずです。今まで埋もれていた情報の活用によりビジネスチャンスを広げるために役立つものでなくては、と思います。

ですが、そのようなドラスティックな改革を行うためには何しろお金が掛かります。そして、そのお金の回収はいつになるかわかりません。どういう姿が実現できるのか、お客様ですら不明瞭なこともあります。そういう要因が重なって、ITに対して組める予算には限界があります。予算があるということは、これだけのお金はコストとしてかけてもいいという意思表示に他なりません。

クラウドソーシングのような形でシステムを入れたいお客様の所に敏腕の技術者が颯爽と乗り込んで、どっかのベンダーに頼んだら提案だけで1ヶ月かかる所*1を3日ぐらいで販売管理のシステムを作り上げていくようなスタイルが中小企業のお客様の間で定着すれば、Win-Winの関係が構築できそうだなぁ。

*1:会社としての手続きを踏む以上どうしても遅くなる

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