先週土曜日、id:wkzk主催の情シス★オフへに行ってきました。お昼の部の内容はid:kirara_397さんの情シス★オフ 潜入記 に詳しく書かれています。是非そちらをご覧下さい。
というか、情シスって何やってるの?
前回も今回もこの質問が出たそうです。確かに見えにくいよなぁ。
kirara_397さんがご自身の業務内容を詳しく書いて下さっていますので、実業務については情シス★オフ 潜入記 を参照されるといいと思います。
弊社の場合で言うとこんな感じです。
- エンドユーザー(つまりうちの会社で働いている全従業員)の問い合わせ対応
- 社内・外ネットワーク及びサーバ(グループウェア、ファイルサーバ等)、維持管理
- PC資産管理・セキュリティ対策実施(ウイルス・Windowsパッチ等)
- 基幹システムの維持管理
- 社内システムの構想立案
kirara_397さんとあまり変わらないかも。
業務量で一番多いのはクライアントPC管理、社内ネットワークの維持管理、社内のPC資産の管理、AntiVirus対策などと言ったことだと思います。日々ウチの従業員が業務上で必要になるITに関する様々なことを、彼らが一括として管理してくれています。従業員に勝手にやられては困るようなことをやらせないようにする側面もあったりします。
で、多くの場合(僕は情報システム部の方以外のクライアントに巡り会ったことがない)、クライアントの情報システム部の方が我々ベンダーとエンドユーザーの間に立って、お仕事をさせてもらっています。ユーザーとベンダーの間という超厳しいお立場にたたれていることは理解しておくべきだと思います。僕は正直立ちたくないw
消費税以下の構成人数
構成人数比(情シス要員 VS 全社員)がものすごく低い数字なのに改めて驚きました。逆に言えば、消費税ぐらいの構成比率の会社ってほとんど無いと言っても過言では無いと思います。平均2%台かなぁ。弊社でも3%〜4%って所だと思います。
避けられないシステム乱立
PCを使う使わないに関わらず、会社で仕事をする以上は必ず「情報共有を行う場」というのが必要になります。個々のローカル端末に情報をため込んでいては一切分業が出来ず、仕事にならないことは明白です。自分のために業務上必要な書類を作る人はいない。ネットワークにつながっていないと会社で出来ることがものすごく限られます。なので、何らかの形で情報共有する場が必要になります。
しかしながら、情報システム部の立場的に全社で共有すべき情報はわかっても、現場で共有すべき情報がなんなのかは現場に聞かなければ先ずわかりません。語弊を恐れずに言えば、現場で共有すべき情報というのは巨大なExcelファイル(××台帳的な何か)があれば、メンテが辛いけどまぁなんとかなりますので、下手に大金かけるよりかはどうしてもExcel+Windowsファイル共有で業務を回すのが合理的な判断になると思います。
会社によっては本部長・事業部長といった方がいらっしゃって、場合によっては1000万レベルの決裁権があると思います。業務に必要なシステムで尚かつ全社マターにならないようなものは、どうしたって部門レベルで構築されるのだと思います。
すべての社内システムに情報システム部が直接的に関与することは不可能だけど、部門レベルで勝手に業務システム作られちゃ全社で必要な情報がどこにあるかわからなくて、何をどう管理したら最適なのか、誰もわからない。
・・・っていうのが大きなジレンマではないかと思います。
嗚呼悲しきExcel活用
Excelは文書作成からERPによる経営管理まで可能な間違いなく世界随一の超万能ツールですが、絶望的に情報共有には向いていません。元々そういうツールじゃない。夜の部でも「課題管理表のExcel管理は何とかならないのか」というトピで盛り上がりました。機能拡張・メンテナンスに大変弱いですが、学習コストはプログラミングを学ぶより驚くほど低い。
一般的なユーザーは「どうやったら情報共有が可能になるのかそもそもよくわからない」上に「ExcelとWordとIEがあれば大概の業務が可能」なので、どうしてもExcelという回覧板から離れ難い。そういう背景があると思います。
ドッグフードを食おうぜ
じゃあどうしたらいいか。
この問題は「先ず、隗からはじめよ」が本分ではないかと思います。この問題はベンダー企業においても直面する課題なので、ベンダー企業の社内業務がgdgdだとしたらクライアントの問題解決に寄与できる部分は薄いと言わざるを得ない。
でもそういうことを旗振ってやろうとすると絶対と言っていいほど抵抗勢力が出てきてしまう。グレイなことが都合がよい場合は多くあるし、ガチで効率化しちゃったら立場が無くなってしまうこともあって。ボトムアップの業務改善はどこをどうやっても角がたつので絶対限界があるので、会社のトップが強くコミットしない限りは気休め程度になってしまうと思います。
SI企業の経営者は、いい意味での情報システムのブライダルコーディネーターとして、ICTを武器にしている俺達が情報システムの本当の力を教えてやるという気概を持って自社改革に望むことが先決です。そういう風土が根付いた会社が経営者の立場に立てるエンジニアを輩出できるエクセレント・カンパニーに近づけるのではないでしょうか。
またまた長くなってしまいましたが、長文におつきあいくださいまして、本当にありがとうございました。