読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

GoTheDistance

クオリティスタートという会社をやっている人のブログです。中小企業の顧問エンジニアをやっています。

地方のIT業界に必要な顧問エンジニアというモデルを考えてみた

システム開発

facebookに流れてきたこのエントリ、衝撃的な内容でした。

risingsun-system.biz

技術者と会話が成立しない

うわっ・・・となった。

こちらのお客様は、過去何度も地元のソフトウェア開発会社に仕事を頼もうと、いろんな会社とコンタクトを取られたといいます。しかし残念ながら、どの会社とも取引にいたることはありませんでした。

理由は様々ありますが、煎じて詰めると「技術者と会話が成立しない」ということでした。

自分の住みたい地方のIT業界をより良くするために必要な構造変革とは?

「業務がわかるエンジニアがいない」→「地方のユーザー企業から元請けの仕事を取れない」→「大手の下請けに入る」→「地元で業務が設計できて実装まで行えるエンジニアが育たない」→「業務がわか(ry」のループに入っている様子が鮮明に見えちゃいました。上記のエントリを書いた方は長野県の方ですが、どの県でも同じようなものでしょう。

中小企業向けのSIが成り立たないワケ

この手の話になると「下請けだからアカンねん」と必ず言われますが、そう簡単に辞められるワケがない。非常に難しいと見ています。やりたくてやってるんじゃなくて、対価が下がる中で重層構造になったんですよ。建築業と同じ理屈です。

こちらの調査を御覧ください。

itpro.nikkeibp.co.jp

記事によれば、平均で年商の0.75%しかIT予算を割いていないとあります。年商が100億以上の会社が母数の半分を占めているのがポイントで、年商10億未満に限定すれば「OfficeソフトとスタンドアロンのXX販売のみ」みたいな会社もわんさかいると思われます。

仮に年商3億の企業の場合、3億の0.75%は225万円。「年間」ですからね。年間で225万の予算しかない所に人月80万で見積もりしますと言っても「は?」ってなるので、スクラッチはまず無理。パッケージやSaaSの導入支援しかないけど、それだけでは全然儲からない。なので、カスタマイズをして売上を獲得しようとするけれど、今度は手離れが悪くなって利益率が悪化するので痛し痒し。中小企業は大手よりも現場が強いから、カスタマイズ要求も熾烈になりやすい。

・・・大手の傘の下で仕事を請けるしかないじゃん?

苦労して利益が少ない導入支援案件を回すより、効率もいいし納品におけるリスクも少ない。大手のしわ寄せを食らうという別次元のリスクは残ってるけど。

どうすれば地方のITビジネスが蘇るのか

まとめちゃうと、人月積算が通用しないけど単なるパッケージ導入じゃ意味が無いという状況だと睨んでいます。なので下請けに入らざるをえない。人月積算でオッケーだから。

仮にコレが正しいすると、打破するには「要件定義はしっかりやって、開発はPaaSを使って瞬殺する」しかないのではと考えています。そういうことをやる人をモデル化したのが下記の資料です。

www.slideshare.net

ITの相談相手にめぐりあえて自社のプラントとなるIT像が描けても、開発に何ヶ月もかけていたら中小企業には響かない。中小企業はカネも時間もないの。大手より条件は厳しい。PaaSならすぐデプロイ出来る。また、実装コードが人に依存しないので、ツールの使い方を覚えればある程度のことが誰でも出来る。ノウハウが溜まりやすい。WordPressの感覚で業務システムが組めるようになる時代は、もう来ていると思う。

今の時代はLAN前提のパッケージを導入するよりPaaSサービスを活用するほうが安いので、顧客と「対話」をして最適なITをキチッと落とし込んで、これだけのビジネス上の価値が生まれるよというイメージをしっかり共有する。

どれだけIT予算が渋い中小企業も、100万なら出します。アルバイトを1人年間で雇うのと同じだから。パッケージを入れてもその隙間を埋めるのに人が必要ならバイトを入れるのと大差がないですが、バイトを入れて回すほうがITを導入するより安上がりで確実だと考えているしゃちょーさんがとても多い。知らないからね、ITのツボを。エンジニアとしては看破できないし、マンパワーに頼るのはブラックの始まり。なんとかしたい。

仮に100万で考えると、要件定義フェーズは3回打ち合わせして50万。構築はPaaSを使い、ユーザー企業の担当者を教育しながら月額数万円で顧問ビジネスを行う。この値段感で勝負するしか無いと思う。

こんなビジネスを既に人月で食ってる組織が請け負えるわけがないので、僕のように事業会社にいるとか一人親方エンジニア等が中心となるでしょう。スケールすることはありませんが、会計士に代表される「士ビジネス」と同じ形を取れたら裾野が広がる。地方のITエンジニアが地方のユーザー企業の経営に資するITを提供できるようになれば、少しづつ流れが変わるはずです。

・・え???

そこまでビジョン見えてるなら、その顧問エンジニアというビジネスをやってくれ?

安心してください、着々と準備を進めていますよ!

昨年末に1件ゲットしております。3月頃から弊社の取引先を中心にウチの社長に本格的に営業に行ってもらうよう手筈を整えてございます。窓口を作る能力は本当にすごい、弊社の社長。天才だと思う。窓口さえ作って頂ければ、後は僕の腕の見せ所。手応えはありますので、今しばらくお待ちください。