id:jkondoの奥様、id:reikonのエントリがアツい。こういう自重しない青臭いアツさは大好きだ。背筋が伸びる。
梅田さんの話も、引用されているシリコンバレーの著名人の話も熱く、ひたすら真面目だ。そこには濃密な生き方があり、ひたむきな何かへの熱意がある。世界には、ひたすら真面目に生きている人がいることが分かる。その人たちは、自分の理想を持って、とにかく熱い気持ちを持って働いている。人間それぞれの能力には限界があるし、誰もがシリコンバレーの有能な人たちのように偉大なことはできない。だけど、熱く生きたり、真面目に生きることは、誰だってできる。
それがいいことかどうかは、人それぞれが判断することだと思うけれど、少なくとも自分はそうでありたい、と強く思う。
これを読んで、id:jkondoとid:reikonご夫妻は歩調が合っているんだなと感じた。いいなぁ。もちろん会ったことなど無いけれど、多分jkondoは24時間365日はてなのことを考えていて、reikonさんとディナーを食べながらはてなの話とかしているんだなと思う。基本的に相当ストイックではてなのサービスに対してあーでもないこーでもないと真面目な議論ずっとしてるんだろうと勝手に思っている。そうでなければ梅田さんも彼のサポートには回らないだろう。
jkondoはすごいと思う。正直言うと、僕のロールモデルの1人に彼がいる。2001年7月に会社を立ち上げ、どういう経緯があったかは知らないが独自のへんな会社を作り上げ、様々なネガティブ要素はありながらも会社を運営し、「はてなでエンジニアやってました」と言えば一級品の証みたいなブランドを持つような会社を彼は作った。これはすごいことだと思う。
jkondo自身もコードを書くことが出来る。彼も根っこは技術者なんだと思う。エンジニアだらけの会社を束ねる以上根っこは技術者でないときっと会社は回らない。顔写真と文章だけで判断するが、営業の一線でバリバリ売ってきますたというタイプではなさそう。とてもじゃないけど朴訥で真面目な顔立ちからは営業が得意そうには見えぬ。だが、それがいい。こういうことを提供したいんだっていう背骨と人を動かす企画力があれば会社を立ち上げて回すことだって出来るのだ、ということを彼は身をもって証明している。その点を文句なしにリスペクトしている。同時に、自分の企画力にこだわって生きていたいと強く思っている。
はてなに対する雑感
以下、はてなに対する雑感。毛色が違ってくるのでご注意。
id:umedamochioとどういう立ち位置になっているのかはわからないけど、はてなという会社のコアはjkondoの企画力であり、それをはてなのエンジニアがサービスとして開発して、はてなポイントやアフィで稼ぐことにあると思う。id:naoyaが執行役員としてマネジメントにも入ったけど、結局その肩書きは取っ払うことになった。米国移転という話があった時に、id:umedamochioは持ち前の経営コンサルティング能力を発揮できなかったのだろうか。ああ、それがはてなワールドやはてなハイクなのかな。彼にはこの顛末が予想できなかったのか。jkondoがもっちーに自重しているようならダークサイドもいい所だ。トップが社外の人間に自重してどうするんだ。相手が誰であろうとDISるべき所はビシっとDISって欲しい。しめしがつかなくなる。
jkondoはシリコンバレーで何を得てきたのかはよくわからないけど、少なくともhttp://hatena.com/を見る限りアウトプットを出すことは出来なかったようだ。何の会社なのかさっぱりわからない。シリコンバレーのエンジニアを巻き込んでIt's a small HATENA World的なサービスを立ち上げようとしたんだろうけど、そうは問屋が下ろさなかったようだ。何を作るかハッキリしていない状態ではそもそも難しい。id:reikonさんの妊娠もあってハコだけまず用意して慣れ親しんだ環境でねじを巻きなおすことを選んだ、という所ではないかと勝手に推測している。
私が一番好きなサービスは「はてなスター」です。はてなスターを誰がつけてくれたのかというまとめメールをとても楽しみにしている。スターにはネガコメのような腐臭は無いし、ネタエントリはネタとして楽しめるし、何しろフィードバックがあること自体がブロガーにとってありがたい。読者の存在感はアクセス数で感じられるものではない。発信者からは基本的に読者が見えない。砂漠の真ん中で叫んでいるような感覚がある。はてなスターは情報発信者にとってのオアシスのような側面がある。発信者と受信者が1対1でつながっていられる感覚が好き。ゆるふわで星をつけて評価する。何がどうとかではなくて。そういうのはトラックバック打って来いってことで。
対照的にはてなブックマークは発信者対複数の受信者という構造になっているように感じる。こうなってしまうと、人間というのは肯定することにパワーが生じる。基本的に肯定するより否定するほうが圧倒的に精神的に楽。これがjkondoの誤算だったかもしれない。あと、なんとなくだけどあの1行コメント枠がネガコメを産んでいる気がする。エントリの内容から自分のリアルを投影して一言で何かをまとめなくてはならないような感覚がある。気を利かせてうまいこといったろか、みたいな。
はてなの短期的な課題としては、はてなスターとはてなブックマークをどのようにすみ分けていくのか、ネガコメ問題をどういう設計で包括していくのかというソーシャル的な部分と、そもそも全体として分かりにくいUI設計の見直し(特にはてブの死ぬほどわかりにくいUIは何とかして欲しい)だろうなぁ。長期的にはこれ以上はてな単独でユーザーを増やしていくことは相当難しいだろうから、1000万取るためにどこを手を組むのかってことになると思う。純粋なインターネットサービスでは現状維持は出来ても、ドカンと激変することは難しいと思う。あえてそれを目指さないという道はあるにせよ。はてなモバイルとかはてなOSとかやり始めるんじゃないか。いやどうだろう。