GoTheDistance

ござ先輩と言われています。(株) クオリティスタートという会社をやっています。

無理なものは無理と割り切れる才能

最近、無理なものは無理と割り切れるのもひとつの才能というか、技能なのかもしれないと思うことが増えましたので、その辺書いてみたいと思います。

逆算して物事を考える人、そうでない人

お仕事におきましては、解決したい問題や課題があります。それを解決できるためのゴールをまず決めて、そこから逆算してここからスタートしたら良いのではという仮説を作り、それを検証していくというのが生産的ではないかと思います。

逆算せずにその道をまっすぐ進んでいけばゴールに辿り着けると考える人も少なくないですが、そうなると上手く行ったらオレやみんなが頑張ったから、上手く行かなかったらまわりの頑張りが足りなかったらという自分本位の見方から抜け出せることが出来ませんので、また同じ間違いを繰り返します。アカン。

10の力では20の重さのモノを動かすことは出来ない

プロジェクト管理や経営戦略の実行においての「あるある」だと思うんですけれども、いくら頑張っても頑張っても10の力しかない組織が、20の重さのモノを動かすことは出来ません。逆算できないタイプのマネージャは、10の力でも力いっぱい押せば「徐々に」20の重さの物を動かせると考えがちです。無理です。動きません。ふすま1cmぐらいの隙間は動くかもしれませんが、その壁を動かして次のステップに進むことは出来ません。

20の負荷をやっつけるには、20以上の力が必要です。努力ではどーにもできません。

ステップ by ステップの罠

これも逆算しない人に多いんですけど、同じ所で足踏みしていることを一歩一歩進んでいると勘違いしやすいです。別の地点に進んでなければダメ。その結果は経営ですと、決算の数字に現れます。売上が上がったけど仕入も経費も増えちゃって結局何のために頑張ったんですか、っていうパターン。同じ利益しか残らないなら、仕入や経費が少ないほうがいいでしょ。

売上増を目指すことは否定しません。でも、売上増を目指すためには必ず経営資源を投入することになり、コスト増につながりやすくなります。産声を上げたホヤホヤのスタートアップの場合は逆算もクソもない部分があるかと思いますが、それでも「別の地点にジャンプできているのか」と「ルームランナーで同じ地点を走っているのか」は明確に区別すべきでしょう。

頑張るという言葉には主語がない

個人の努力で頑張るというのはいいと思います。でも、仕事ではダメです。主語がない。主語がないというのは、目的がないからです。目的がないなら、やる意味がありません。意味が無いことはやるだけ無駄です。やらないほうがいいです。

僕は野球が趣味なので無駄に野球ブログの更新を頑張っています。こーゆーのは個人で解決できるから好きにしたらええやんだけど、仕事はダメ。あなたのアウトプットは、誰かのインプットです。それをつなげるのは互いに目的があるからで、「主語のない頑張る」は摩耗しているだけになりやすいので気をつけて下さい。

無理なものは無理です

無理なものは無理と言えるのは、逆算できるからです。ただ、逆算が先に走り過ぎると損得で考えやすくなり、新しい何かを生み出す時に足を引っ張ることもあります。

でも、何が必要で、何をどう変えると、どういう結果が出るかということは常に考えていくべきです。本当に新しいことはどういう結果が出るかはわからないけれど、プロははじめからどういう結果が出るかわかってないとダメでしょ。正解を再生産できないならプロじゃないし、やってみないとわからないは素人がいうセリフだ。プロはやる前からわかってないとダメなの。見積も出せないやんw

無理なものは無理をかけ合わせると、本当にやるべきことが見えてきますよ。マイナスとマイナスをかけるとプラスになります。そのプラスになる所が、一番の強みになるもんです。人も組織も。

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