日経○○あたりに載りそうなキャリア関係の記事が技術系雑誌のSoftware Design誌にあったので、興味を惹かれて購入しました。
Software Design (ソフトウェア デザイン) 2010年 12月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2010/11/18
- メディア: 雑誌
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特集記事の「ITエンジニア生き残りの条件」についてちょっと思う所あったので、僕も書いてみます。
ちなみに、僕は雑誌媒体で「SIゼネコン」とハッキリ書かれているのは初めて見ました。これが日経ビジネスに飛び火すればもっと反響がありそうで面白いのに。
特集記事の前半は現状整理。「リーマンショック以降下請けに流せる仕事が無くなった」 & 「クラウドの台頭で今までの価格帯が通用しなくなった」のダブルパンチを受けて、赤壁の合戦の連鎖された船と同じように下請け構造に組み込まれていた会社がどんどん追い込まれていますよ〜というもの。
さて問題。会社が追い込まれると次に追い込まれるのは誰ですかね?そこで働いている従業員ですよ、と。椅子取りゲームが始まっちゃいましたよ、と。
後半はそれをふまえて、特にアラフォーの方々の転職事例を引き合いに出す事で、20〜30代のエンジニアに対してキャリア戦略についてアドバイスが書かれています。その内容は本誌を参照下さい。
SIerからネット企業への転身
僕自身SIerに6年いたからわかるんですけど、これ結構難しいと思います。Tech総研あたりでこの転身をPUSHされてはいるんですが、難しいから広告だしてPUSHしてるんでしょう。
端的に言っちゃうと、現場でコードを書いているエンジニアならまだしも、PMや管理業務が多くなってしまった方は正直不要なんじゃないですかってこと。欲しいのはサービスを拡大 or 安定運用しているエンジニアで、管理する人じゃないだろうから。でも、SIerで最も脂が乗り切っている世代ってPM/PLクラス。若けりゃ未経験でもいいだろうけど、SI業界10年選手とネット系企業とは相性が悪すぎる気がしてならない。
・・・まぁでも最近増えているみたいですね。SI→ネット企業への転身。でも、まだまだ少ないでしょう。
個人的には勢いのあるGREE,DeNA,CAの3社がYahooやMixi等のエンジニアを水面下で口説き合ってる絵の方が現実的に思える。
これは人月の弊害なのかなぁ
技術者に大変不人気な「PG→SE→PM」の出世魚キャリア。人月で商売すると給与とペイさせる為により高い単価を稼げる職種に就かざるを得なくなりがち。35歳心機一転PGからやり直します、なんてことはできない。腕の良い若くて単価の安いPGがいる中で、「育成選手でもいいんでPGやりたいです」という要望は会社が通してくれない。ネット企業に転職したくても職務の溝が埋まりきらないのは、出世魚キャリアに一因がありそうだ。なので、技術をもっとやりたいっていう方は30歳前後でフリーになる人が多かった。
でも受託開発のPMはそれはそれで楽しかったんだよなぁ
顧客と会社の真ん中という「前門の虎、後門の狼」と言わんばかりの場所に立ち、色んな人をコミュニケーションを通じて人を動かして何かを達成する事は、なかなかに気持ちのいいものだ。Microsoft Office製品とじゃれあうのは眠くもあり、会社としての仕事が増えるのはもやもやもあったけど、自分が何かを発信してそれが通って複数のチームが進んで物事が明らかに前に進むのは、楽しかったなぁ。
そんなこと思ってたらすげーピンポイントで「分かる・・・!」って記事を発見した。
技術を究めたかった私が、マネージャになったワケ − @IT自分戦略研究所
この辺の話題に興味がある方は是非ご一読を。
キーワードは「フットワーク」
まずは気づく事だと思うんですよね。近くばかりを見ていないで、遠くを見る。背を伸ばして遠くを眺めてみると、自分の前の滑走路が「あれ?思ったより短いんじゃね?」ってコトを思う時があります。
そこで止まっちゃうとホントに滑走路が無くなる恐れがあるので、業務で疲れた重たい腰をちょっと動かして情報を集めて、色んな人に話を聞くのが大切だと思います。人が集まるとこに行く。イベント・セミナー・同業種の人、上司、部下、エージェント、異業種の人。「ああ、こういう働き方がいいな〜」っていうロールモデルが輪郭を帯びてきたらしめたもの。新しい滑走路が見えてきました。飛ぶ為に捨てるべき物、新たに必要な物が見えますよね。
Keep Looking, Don't Settle.
生き残る為に必要なのは、このジョブスの言葉だけで充分なのかもしれません。