yuripopとyamkazuのエントリーを読ませてもらった。
2人のエントリを読ませてもらって思い起こされたのが、豆蔵の萩本さんのこちらのコラム。たぶん、今の2人にすごく役に立つコラムだと思う。是非全文を。
人のマネジメントと、技術のマネジメント
あまり開発経験がないにもかかわらず、若手エンジニアにプロジェクトマネジメントを任せる企業が増えているようだが、私は反対だ。人はマネジメントできても、技術のマネジメントができないからである。
技術のマネジメントとはどういうことなのか。簡単にいえば、開発で使用するソフトウェア技術、開発手法やツールなどの長所・短所を見抜いてその組み合わせを考え、メンバーの開発工数などを見積もることである。人のマネジメントしかできない社員を集めていたら、徐々に技術のない会社になってしまうだろう。
しかし、運悪くマネージャにアサインされた場合はどうすればいいのか。そのときは、実装を趣味として、また将来役立つスキルを身に付けるつもりでやり続ければいいのである。さまざまな技術を自分で体験して評価する。ソフトウェアの価値と利用法を確認するのだ。この作業を放棄したら中身のないエンジニアで終わってしまう。放棄せずに継続できれば、技術をマネジメントできるマネージャ、つまり技術の価値と使い方が分かるマネージャに近づくことができるだろう。
このコラムは、実装軽視の会社で技術を身につけるための視点を提供してくれていると思う。
同じ穴の狢?
前にも書いたけど、会社はもっと多くの売り上げを上げるために様々な方にお仕事をやって頂く必要が出てくる。1人でできる作業は誰しも限界があるので自分が直接手を動かさなくてもチームがちゃんと進むこと、かっこよく言うとマネジメントが求められる。これってSIに限った話じゃなくて普遍的なお話。
中小のSIerが別段独自の戦略も無く会社の規模を拡大しようとしたら、実際にやっていることはDISられている大手SIと変わらない、もしくはもっとひどくなるかも、ってふと思った。余裕が無いから何をするかわからないリスクがある。やり方が同じなら、たぶんそうなるよ。会社のビジネスモデルの延長線上で最も売りが上がる可能性が高い。
大手SIのやり方が正しいという気は無いけれど、各々の立場に即した理というのがある。それをパイ投げの要領でぶつけあうような議論では荒地になるだけなので、各々の理を超えた軸を構築するのが大切だと思う。それが夢物語だったとしても、方向性は間違えてはいけないと思う。
なんでオレが仕様を決めちゃいけないの?
僕が配属になった部署は「長くても数ヶ月で終わらせる短期案件をぽんぽんやっていた」部署だった。その2年後ぐらいに気がついたけど、こういうスタイルの部署はそう多くなかった。最初はみんな同じじゃねって思っていた。1000人を超えるSIerで新規に取ってきた案件のプログラマとして修行を積めるのは実にありがたい話なのだということを、ブログを書くようになってから知ることができた。
2年目になって初めてお客様に対してシステムを納める仕事をすることができた。その仕事を通じて一番思ったのが「どうして実際に作る僕が、仕様に関する話で何の発言権も無いのだろう」ということ。僕の立場はプログラマという作業員でしかなかった。技術が無ければできないしそこは間違いなく意味があるんだけど、僕は仕事をもらっているから力関係で言えば、間違いなく下だ。
どうやらPMにならないとプロジェクトをデザインしたり仕様を決める力が基本的に無いのだということを知り、当時の僕の目標はいち早くPMになることだった。仕事をもらっている立場では提言はできるけど、全体の決定権は無い。要するに、自分が正しいと思ったことを決めてそれをやりたかった。
「正しいことをやりたければ、偉くなれ。」
という言葉が、身にしみた。
2年後に僕はNo.2としてプロジェクトをデザインできる立場に立てたけど、これはプログラマとはまた違った苦労があって大変だった。
出世しよう。
他人の評価が高くなることはみんな「出世」だ。と思って見ると、これらの人には共通点がある。
それは何かと言えば、まずは「自分のやりたいことを通す」ということ。(中略) と、同時に「他人のやりたくないことをやる」ということも大事だ。
おごちゃんかっこいい。
やりたいことを通すためには、ただ自分1人が机の前で仕事するだけでは決して通らない。責任を取らなくてはならない。とはいっても自分でカバーできる範囲でないと他人に尻拭いをしてもらうことになるのでダメだ。
僕の経験で言うと、ネットで見つけたライブラリがCoolだったんで見様見真似で使ってみたらお約束どおりハマっちゃって、スケジュール間に合わせるために終電とか休出とか。「お前はほんとハマるのが好きやなー」と先輩に言われたよw なつい。ハマるのが怖くなったらプログラマを止めるときかもしれないなってそのとき思った。
Sailing Day、舵をとれ!
人生は「得手に帆あげて」 生きるのが最上だ。自分の得意な分野で働ける人は幸せだ。「脳ある鷹は爪をかくさず」で自分の得手なものをオープンにし、楽しみながら生活出来ればこんな幸せなことはない。
こう言ったのは世界のHONDAの創始者、本田宗一郎翁。
やりたいことを通すために、めぐり合って自分を育てよう。机の前に座っているだけじゃダメだ。能があるならば、自分の得手はこれだってものがあるならば、決して隠さずアピールして自分の実績を作ろう。そして、他人の評価を高めて、まわりを動かそう。
自分がすべきことは、自分以外の人が教えてくれるものなのだから。