プロマネ・スーパーコラム 第6回 〜日本のITエンジニアのかたち その1〜
上記記事*1の下記記述がよくまとまっていると思った。
IT組織が一般的に抱える人材の問題は、以下のようなものである。
- 経営者自身に戦略が無い。
- 戦略的に人材の育成を実施している組織は、皆無である。
- ITプロジェクトは、いつも同じ失敗を繰り返す。
- 意図的に育てた人材は、ほとんどいない。
- 人材の流出が止められない。
これらの状況下で経営者は、本当の会社の実力、社員の実力を把握していないまま事業を行っているのが現状である。
個人的にすごく賛同したのが「意図的に育てた人材はほとんどいない。」です。とりあえず現場に放り込んで後はよろしく、ってのがほとんどでしょう。私もそうだったし。
さらに掘り下げていくと、そもそも上司が技術者をどう評価していいかわからないという話になる。自分の部下がどう技術的に優れているのかサッパリわからないし、どう導いていいかもわからない。この辺りについては技術者の上司は技術者であるべきを参照。
どう導いていいかわからないということは、会社に対して未来が見えないのと同義。このエントリで書いた状態になりやすくなる。だから人材流出は止まらないんじゃないか。*2
せめて何かしらのスタンダード的な尺度があればいいのですが、技術者の技術力を客観的に測ることが如何に難しいか。そもそも「技術力って何?」という質問に的確に答えられるIT組織のマネジャーがどれぐらい存在するのか、と。
となると、まずは全社的な人材価値基準の設定から始めるべきなんだろう。考えれば考えるほど根の深い問題だな・・・orz