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ござ先輩と言われています。(株) クオリティスタートという会社をやっています。

BPM第1回OFF会まとめ〜WFとマジカを語ってみる〜

先日第1回BPMオフ会をやらせて頂き、無事に終えることが出来ました。参加者の皆様、ありがとうございました!

WFネタで感じたのは、シーケンシャルのフローはシステム寄りのフロー、ステート単位のフローは人間系のフローを意識して作られていること。ただ位置づけがインフラよりの位置づけだったので、「この上に何か作って頂戴ね」というスタンスはどうしたってデベロッパー向けになってしまうと感じた。色々面白い要素は持っているのに、.NETで開発したことの無いヒトには相当馴染みが薄いというか、敷居が高いというか、距離があるというか。なんかもったいない。見せ方というか売り方というか、マーケティング戦略上デベロッパーにフォーカスしているのだろうか。

ただ、MSのSOAの取り組みの一環としてWFがあるのは歓迎すべきことだし、これからこれを使った事例も増えていくと思います。WFに沿って今後はMSのサーバー製品がリリースされると思います。

マジカについては、私自身シコシコ業務フローを書いていた時期に感じた問題意識にシンクロしたため、色々と思うところがありました。私が思うマジカのスゴイ所を5つばかりあげてみます。

  1. 4コマ漫画という粒度
  2. 汚いものは汚く見せる
  3. 高次元に構造されたカードそのもの
  4. ユーザーが自分で業務可視化ができる
  5. 生産性の高さ

1つずつ説明していきます。

4コマ漫画という粒度

マジカの特徴はあのカードにあると私も最初に思ったんだが、実際にフローをマジカで作成すると「4コマ」という絶妙な制限により業務の粒度を均質化している巧の技に気がついた。4コマで収まるようなレベル感で可視化することを強制し、それはなんていう業務ですか?というのを「〜の巻」というタイトルで意味づけする。このやり方は実に巧妙だ。というのも、業務可視化で一番悩ましいのは粒度の設定だからだ。10人いれば、10人が違った粒度感を抱くし、そもそも「粒度」という概念が腹に落ちない人だっているのだ。その悩ましい問題を4コマという妙策でカバーしているのは見逃せないポイント。

汚いものは汚く見せる

マジカは業務内容のサマリを紙で横に並べることで可視化する。そこにあるのは絶対的なボリュームである。モデリングツール等を使ってしまうと、アクティビティの大きさ等を調整することで「いやぁ、この業務複雑ですねぇ」っていうのを隠蔽してしまうことが、ある程度可能になる。つまり、良いんだか悪いんだかパッと見て分からない。

しかし、マジカのように紙を横に連ねれば業務量にはごまかしが効かない。40cmの業務と2mの業務では、圧倒的に違う。素人でも「こりゃ複雑だわ」って分かるようにするために、誰が見ても同じ尺度を持ってきている。

カードそのもの

業務の要素をカードというカタチに置き換えているのが、マジカの本質的な部分だ。そして、あのカードに書かれている「埋めなきゃいけないポイント」を書くことで、自分の業務のインプット、プロセス、アウトプットが可視化できるようになっている。普段自分が無意識にやっていることを、カードに必要とされている項目を意識することで、頭の中が回りだす仕掛けになっている。

人間は思考形式を制限された方が創造的になる。自由に考えろと言われるより、ロジックツリーで大分類は3つまでにまとめてアウトプットを作れと言われた方がやりやすい。経営分析のフレームワークなんてその恒例だと思う。3CとかファイブフォースとかSWOTとか。はたまたMECEなどの論理的思考のフレームワークとか。

ユーザードリブン

これもマジカのすばらしい所。一度やり方を教えれば、後は自分で出来てしまう。私自身もそうだったし、恐らくみんなそうだ。だってカードを書いてペタペタ貼るだけなんだもん。業務担当者であれば誰でも出来てしまうと思う。

生産性の高さ

ユーザードリブンの賜物がこの生産性の高さ。まず、ヒアリングの工数がかなり削減できると思う。「ヒアリング⇒業務フローに起こす⇒レビュー」という一連の流れがかなり加速する。説明1時間、ハンズオン1時間の計2時間もあれば、後は一人でコツコツとユーザーが4コマという業務フローを仕上げることが出来てしまう。フローを書いてくれと言われても、まず記法でつまづく。その次に書き方でつまづく。そのまた次に粒度でつまずく。で、飽きる・・・orz

この記法、書き方、粒度というのは業務フローの3要素というべきものだと勝手に思っている。その3要素を飲み込みながら、業務フロー大好き人間じゃなくても楽しく業務の可視化ができるのはすごいことで、ARISやiGrapixやVisioでは逆立ちしても実現できない世界がそこにある。

今後のオレ的課題

小分けに、様々な角度から可視化できるのがマジカのよい所ですが、それまとめるのが結構工夫が要るように感じた。あとはこれからどうやってシステム作りの設計書のインプットにするのかってとか。その辺を頭の片隅において、マジカと戯れてみます。

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