Google IMEのbeta版がリリースされました。TwitterでもBuzzってましたね。勢いでブレストしたものをメモる。
Google Japan Blog: 思いどおりの日本語入力 - Google 日本語入力
20%ルールの中で作られたものなので、当初は「できたらおもしれー」ぐらいのお気持ちでスタートされたプロジェクトだと思うのですが、このサービスは改めてネット業界の巨人・Googleの恐ろしさを感じました。「もしかして:」を応用して入力変換エンジンになるとは・・・。
同じようなコンセプトでSocial IMEというサービスがありますが、恐らくGoogle IMEで相当苦しいところに追い込まれてしまうのは必至だと思います。入力変換エンジンって熟語であったりトレンドの言葉であったりローカルの地名であったり、そういう「固有名詞に近い個々人が好んで使う言葉」をいかにストレスフリーに出せるかで使い勝手が大きく変わるものですが、いかにSocial IMEが頑張ろうともGoogleに同じ土俵でケンカを売られたら厳しすぎる。
Twitterのタイムラインを見ていても「サマー」と入れたら「サマーウォーズ」とでてくる、「らいふは」で「ライフハック」「ライフハックス」「ライフハッカー」が表示される、「ひうぃ」と入力すると、「ヒウィッヒヒー」が候補に出てくる・・・。そういった事例が非常に多く、その国の文化背景を繁栄した単語が「もしかして:」の応用で自動にチューンアップされ続ける仕組みを提供しようとしているわけで、これは到底他の企業ではマネができない。
また業界用語やその会社で使われている専門用語的なローカル辞書みたいなものだって、IMEの辞書をエクスポートしてGoogleのどっか(イントラでもいいと思うけど)に入れるだけで認識される、とかそういうだって難しくないでしょう。
情報の最大公約数を拾う仕組みで今の所Googleの検索エンジンに勝るものはない。それがGoogleの強みだと改めて思いますし、Google IMEはその強みを最大限に活かしたサービスだなと思います。
このGoogle IMEの先にあるものは、「翻訳」と「同時通訳」にあるんじゃないかと思います。今僕はMSのIMEでこのエントリを書いていますが、Google IMEは1文字ずつこの言葉をUPしているわけで、それを応用すると「。」と打った段階でズバっと英語に変換するとか、そんなことができるようになる可能性があります。大学の頃言語学を専攻していましたが、言語学は言語を記号体系として捉えることで文化的なアプローチも数学的なアプローチでも研究できる奥の広い学問です。言語⇒記号⇒記号体系⇒処理ルーチン⇒マッピング⇒うへぇという流れもありうると思います。超すげぇ。ホント死にそう。
もちろんN対Nの言語変換は難しいと思いますし気が遠くなるので、公用語である英語に絞って行うとか、結構アリな気がする。最終的にはGoogle WaveにGoogle IMEがビルドインされて「同時通訳プラットフォーム」を構築しちゃうとか、Youtubeに字幕入れるのをGoogle IMEの応用で自動で行うとか、なんかもう色々応用できるアイデアが浮かびます。
それが「Google Chrome OS」の未来(の一部)なんでしょう。