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ござ先輩と言われています。(株) クオリティスタートという会社をやっています。

【書評】いちばんやさしいPythonの教本

ビープラウドの佐藤社長よりご恵投頂きました。

いちばんやさしいPythonの教本 人気講師が教える基礎からサーバサイド開発まで (「いちばんやさしい教本」シリーズ)

いちばんやさしいPythonの教本 人気講師が教える基礎からサーバサイド開発まで (「いちばんやさしい教本」シリーズ)

私も独習Python入門――1日でプログラミングに強くなる!というPythonで学ぶプログラミングの入門書を書きましたが、こちらの書籍もプログラミング入門としての立ち位置です。「はじめての方でも挫折しないこと」に主眼を置いています。

割り切った構成

インプレスさんの「いちばんやさしい」シリーズ共通している特徴だと思いますが、1ページ内に載せる情報を限りなく削っています。説明文は各々のセクションに140文字前後、後は図解とコードの解説しかありません。その構成で全てのページが構成されており、「これだけ、まずは理解しよう」という意図をとても感じます。図も丁寧に作成されており、コードの実行イメージを喚起させる努力がなされています。

技術書まで説明を削ることはより抽象的な説明が増えてしまうことで伝わっている文脈に違いが起きやすいという問題はありますが、全体を掴まないことは何も始まらないという割り切りが、入門書を作る上で大切なことです。その点、本書は徹底されています。

基礎文法→ライブラリ活用→Webアプリ

プログラミング入門であれば、この構成が鉄板になりやすいです。どんどん出来ていくことの範囲が広がって、UIが必要なプログラムを書くことで「動くものができた」という実感が湧きます。基礎文法だけで終わってしまうとプログラミングをやった気がしない。文法の学習はどうしても退屈ですし、黒い画面だけでは面白みも出てこない。

OSS徹底コードリーディング本

サンプルコードを1回〜2回動かしただけでは、なかなかコードに書かれている文脈はわからないですよね。私が
Pythonで学ぶ、初めてのプログラミングという授業をSchooさんで担当させて頂いた時に最も好評だったのが、コードリーディングです。このコードはブラウザからやってくるリクエストを〜こうさばいて〜でもってこのオブジェクトのこの変数に代入しているから〜みたいなやつです。

なので、初級者が中〜上級者になるのであれば、代表的なOSSのコードリーディングを題材にして本が出るといいなぁと思っています。書籍にすると大変ですが、ビープラウドさんの
PyQ - 本気でプログラミングを学びたい人の、Pythonオンライン学習サービスで、拡充コンテンツの候補の1つとして頭の片隅にでも置いて頂きたいなと思いました。

プログラミングの入門なら、Pythonを選ぼう

ある特定の言語を学習する理由があるのであれば、その言語の文法や言語仕様、設計思想を学ぶ必要があります。でも、「プログラミングをはじめたいけど、どの言語が良いかわからない」のであれば、私はPythonをオススメしています。他の言語に比べて直感的にわかる要素が多く、記号が少ないからです。

Pythonで学ぶプログラミングの入門書は、本書以外にも私の著書もあれば、他に色んな本が出ています。言いたいことや書いている内容に、大きな違いはありませんが、構成は結構違います。お手にとってみて、最もご自分にあう題材を選んで頂けたらと思います。

いちばんやさしいPythonの教本 人気講師が教える基礎からサーバサイド開発まで (「いちばんやさしい教本」シリーズ)

いちばんやさしいPythonの教本 人気講師が教える基礎からサーバサイド開発まで (「いちばんやさしい教本」シリーズ)

独習Python入門――1日でプログラミングに強くなる!

独習Python入門――1日でプログラミングに強くなる!

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