SUNのCEOであるジョナサン・シュワルツが、2007年3月29日頃Sun全社員に送ったメールの内容が面白かったので、全文和訳してPOSTします。お時間ある方は是非この和訳はどうなのだ、という突っ込みを頂ければと思います。そのまま日本語にするとメタボリックな日本語になったので、軽く意訳が入ってます。言い回しが包括的な表現が多く、難しかった・・・。
下記本文です。
Preface
壁で覆われた庭園なんて信じない
Sunの組織図(これを見ればSunの事業における僕の優先順位が見えてくるよ)*1に興味があるなら、以下にあるのが今朝早く僕がSun全社員に送ったメッセージだよ。自分たちが向かっている所へみんなを期待通りのスピードに保つ事が、僕の仕事の大きな部分だよ。(僕の仕事の中で最も大きなものの1つってのは認めるよ)
もしこういったことに興味があるならば、読み進めて欲しい。(ああそうそう、僕は単純に今朝このことを自分のBlogにPOSTしようと思ったけど、Sunが外的資源を通して組織改変について答えを見出したなんてこという人たちが内部にいて欲しくないんだ、つまり、この内部メールが先だってのが礼儀正しい考え方だよ)
メール本文
To:Sun全社員
From:ジョナサン・シュワルツ
Subject:新規事業及び1名の新リーダー(2名かな)についての告知
今朝少し組織改変について告知した、そして、みんなが僕から直接僕のモチベーションや期待について聞いているかを、確認したいと思ってるよ。
みんなも知ってる通り、Dell、HP、IBMのハードにSolarisの動作保証するというチャンスが開かれているよね。今ではかつてSunのお客様じゃないお客様とだって商談をする事ができる。同様に、x64システムでビジネスをやること、LinuxをSPARCプラットフォームに移植することという僕らの動きは、Sunのお客様で無いお客様に対しても、Sunが意味があるんだってことになる。
今日、僕はマイクロエレクトロニクスやシリコンへの投資の効果について繰り返し探し続けたいと思っている。SunのチップビジネスがSun自身のシステムを超えて成長する様、そして市場でもっと広く広まっていくのを見たいんだ。
だから、僕はデビッド・イェン博士(そう、あのDavid Yenだよ)に率いてもらうマイクロエレクトロニクスグループを形成したよ、そして、そのチームはSunのマイクロエレクトロニクスビジネスを−Sunのシステムが組み込まれ、そしてそれを超えていくもの-築いていくことに集中してもらうんだ。
なんで今かって?
それは、Sunの向こうにいる企業が自社の装置に組み込む事に興味を持っているイノベーション(Niagaraのようなプラットフォーム、RockやNeptuneプロジェクト)があるからなんだ。そして、僕はこのチャンスを推進し、Sunのイノベーション-ネットワーキングや暗号法から、パワーマネジメントやハイパフォーマンスコンピューティングの未来まで-をお金に換えることを、集中して行う独立したチームが欲しいんだ。Sunに初の10億ドルをもたらしてくれる途中の僕らのNiaragaプラットフォームは、シリコンへの投資が競争優位をもたらすことを証明しているよ。
ストレージビジネスに何が起こるか? 2つあるね。
1つは、JonBensonをストレージグループを管理するために僕のスタッフに昇進させる。彼はストレージ市場向けに作られた全ての製品とソリューションに責任を負う。これらにはSAN、Tape、Archive、そしてOEM製品や協業が含まれる。過去1〜2年Jonと一緒に仕事をしてきて、僕は彼がSun全体に新たな価値をもたらすエネルギーと革新的な洞察を持っている事に全幅の信頼を置いているよ。おめでとう、Jon、そしてエクゼクティブリーダーシップチームへようこそ!
さて、Thumper(別名 the x4500)やSolaris/ZFSのような製品を見ていると、オープンソースのソフトウェアによって動作するシステムに対する一般的な要求が高まっている事は、NAS市場に新たなチャンスが開けるってことが明確だ。システム(データを読んだり、サーバーとしての機能をもつ)会社と一緒にならないNASベンダーは、パワー効率性、システム管理やパッケージングなどを通じて、ハードウェアで差別化するのが難しくなっていく。オープンソースのOSで容量を活用できない他のストレージベンダーは今も、専用的なOSを使っていることにひずみがあると感じている。開発者コミュニティを惹き付けることができないから、ね。*2
こういった変化があるので、NASのハードウェアの提供に対する権限とリソースを、システムグループに移す。異なったアプローチをベースにこのチームが協力し、競争してくれる事を期待している。そして、お客様が自社の情報サイクルを管理するために、Sunの製品やイノベーションを使っていることから、市場が何を欲しているかについて一種の洞察力を持ってくれることを期待しているよ。
人員という観点から見たら、NASのハードウェアチームがシステムグループに移る事はとっても小さなことなんだけど、これは戦略的にも重要なことなんだ、これは僕が強調したいことさ。僕らはストレージビジネスの成功にむけて、提携してチームを広げる事によって、ストレージに対し二重に注力するんだ。
僕らはお客様のゆるく結合されているけど高いレベルで整っているストレージ環境、ATMの監視ビデオのアーカイブがリアルタイムの取引システムが動いている所には殆ど共通点がない銀行内部の環境、に観察し続けていくよ。*3だけど、どちらもストレージを買って管理するし、セキュリティと経済力について心配するし、Sunがもたらす価値に期待しているよ。僕らが提供している全ての産業で、こういった分類と統合を認識することで、僕らは世界的なストレージビジネスを作りたいと願っているよ。
まとめると、David Yenをリーダーとした、新しくマイクロエレクトロニクスグループを作る。Jon Bensonにストレージグループを引っ張ってもらうために、彼を昇進させる。Solarisと僕たちのシステム専門的知見を活用するために、John FlowerとシステムチームにNASのロードマップを推進してもらえるよう頼んでいる。これらについて、いくつか僕が気に入った内部からの質問がこれだよ。
「いつ効果がでるの?」
すぐ、だよ。いくつか解決しないといけない小さな組織上の問題はあるけれど、この本質的な変遷はすぐに効果がでる、だって僕が書いたように新しいマイクロエレクトロニクスにおけるチャンスについて話しているからね!楽しいニュースだって思って欲しいな。
「彼らをスピンアウトさせてこれらのビジネスを整えていくことを意味してるの?」
いや、そんなことはない。もう一度言わせて欲しい。*4いや、そんなことはない。彼らのエネルギーと注意をフォーカスさせる事によって、これらのビジネスを整えていくんだ。
「システムチームとNASストレージが合併する事で、NASストレージからは離れようとしているの?」
いや、実際に注力しているよ。顧客はブレードのストレージが欲しいのかい?NASのプラットフォームが共通のOSによって作られて管理されて、プロビジョニング*5されていくのかい?仮想化のアプローチがデータとアプリ(あとネットワークも?)にまで及ぶのかい?
これらの答えは全て「YES」だ。そして、僕らはこれら全ての答えをもたらすことができるユニークなポジションにいるんだよ。
「それってTapeやNASといったストレージの低落を意味してるの?NASの優位性は?」
全く逆だよ。
ストレージの成長は、僕らがこの地球で生きている限り低落することはないだろうね。プライマリとセカンダリ、SANとNASと(DASも)横断して革新的なことができる僕らの能力は成長さえすれ縮小することはないポジションにしてくれているよ。ストレージを成長するためにビジネスをやってるんだ。
「セールスやサービス、サポートなんかのSunのフィールド部隊も何か変化があるの?」
ないよ。僕らがどうやって何を作るのかを変えることは、お客様にどうやって売っていくとは関係がないからね。組織再編をすることにすごく真剣に考えていることを、みんなに知ってもらいたい。時間もエネルギーも奪われるし、あるチームの機能が低下するリスクも管理する。また、マーケットに追従することを対比すれば、マーケットをリードしたたいならばそれは必要だってことも知ってほしいな。今こそがマイクロエレクトロニクス、システム、ストレージ、ソフトウェアとサービス事業を率いる時なんだ。
最後に、このシフトに関係したメッセージを1つ送りたい:僕らはイノベーションよって駆り立てられるビジネスをやっていて、より早くデリバリーできる能力が競争に勝つんだ。マーケットで優位に立てる時間が最も重要なんだ。即時にデリバリーができることに注力していることを保証するために、みんなのマネージャーとともに働いてマネジメントしてもらいたい。君の同僚、僕らの株主、そして顧客にかかっているんだ。足並みをそろえることはとても重要だよ。
ありがとう,
ジョナサン