連休最終日に図書館に本を返したら、新着コーナーに「ブログ飯」というタイトルからブログで飯を食う生き様が書かれていそうな本があったので手にとって読んでみました。
- 作者: 染谷昌利
- 出版社/メーカー: インプレスジャパン
- 発売日: 2013/06/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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お人柄によるものでしょうが、ものすごくマジメな一冊でした。マジメというのは、何度も推敲されて自分の意図が正しく伝わるように練りこまれているという意味です。文章の隙間が小さく、密度の濃さを感じました。テクニックという策に溺れるよりも、まずはあなた自身が幹となるのがプロブロガー。そういった部分を育てましょうというのが本書の主題です。そして、良き伴侶は人生のパートナーということを教えて頂きました。巻末コラムをご参照ください。
友人の@asuka_xpさんが2012年8月にプロブロガーという生き方に挑戦されました。彼のエントリを読んだ時にプロブロガーというのが1つのロールモデルになっていることに驚いたのですが、同時に何がプロなのという疑問が沸き上がりました。
文章を書くプロではないし、販売員というのもちょっと違う・・・と考えていくと一番シンプルな答えが芸人でした。
プロブロガーはネット芸人とほぼ同義だなというのが僕の理解です。芸人はネタを仕込んで面白さを提供しコンテンツとなることで、更なるメディア露出が増え知名度があがりパーソナリティを確立していきます。そこでお金を落としてもらう。芸人が売れていく経緯とプロブロガーとして活躍している人の経緯は多くの共通点があると感じました。ネタはなんでもいいんです、この人が言うことは信頼に足るし、面白いというのが先に来れば。営業マンにも似たような性格がありますね。
ただ、芸を見せるためには技能が必要です。芸となるには熟成期間がどうしても必要になります。ブログ更新は孤独な作業ですし、文章を書くことは基本的に憂鬱な行いです。継続するためには習慣化しなければなりません。記事の更新は習慣というか技術です。今となってはありふれたブログを使って芸となる技能を確立しているからそれだけで食っていけるという側面を無視してはいけません。
相手の気持ちに触れる、届ける。
つまり「思いやる」
そのトレーニングにブログは最適な手段である
上記のブログ飯にはこんな一文があり、顔が見えない不特定多数の方と触れ合うメディアだからこそ重要な考え方だなと感じました。この姿勢が初心忘れるべからず、ということなんでしょう。
芸が不快な芸人のところには人は集まらないのが普通なんですが、ソーシャルメディアの発達により個々人が発信手段を持っているので、不快に思った読者が言及することで流入が増えて結果的に収益も向上するというシステムが出来上がっています。炎上マーケティングと揶揄される手法です。これを確信犯的に繰り返してプロを名乗るブロガーは、その他大勢のプロブロガーから見てどう映るんでしょう。プロブロガーに対する印象も悪くなるでしょうから、残念なことだと思いますが。
強引にまとめますと、プロブロガーになりたいという方は自分はネット芸人として生きていくんだという自覚を持って自分戦略を立てられるべきだと感じました。また、下記の「ブログ飯」は文章を書くことが好きな方なら膝を打つ部分がありますよ。
- 作者: 染谷昌利
- 出版社/メーカー: インプレスジャパン
- 発売日: 2013/06/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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