僕は器用貧乏です。色んなことがそこそこできるという、一般的なキャリア論では最もダメな部類に入ると思います。餅は餅屋。ドラッカー先生も言うてはる。あなたは何によって知られたいのか、それが重要だと。
エンジニアとしてキャリアをスタートさせて、恐ろしいことに10年以上の月日が経ちました。残念ながら、エンジニアとしては大成しないと思います。コードを書くのは好きです!でも、要素技術を突き詰めようという気持ちがすごく弱いのです。1つに絞り込むってことが、生理的に出来ない...全く違う分野に対して興味を持ったら、もう止められない。
そんな人って、実は技術職のエンジニアでも結構いるんじゃないかなっと感じたので、ブログ書きました。1つの分野の専門性が築けなくて悩んでいるのなら、「そーゆーの向いてないわ、俺」で諦めちゃったらいかがでしょう? 僕のように。
僕より優れたエンジニア、僕より優れた営業マン、僕より優れた書き手。たくさんいます。
でも、僕のようにエンジニアをそこそこやれて、経営者との折衝/IT戦略立案/要件定義をそこそこやれて、(やりたくないけど)プロジェクト管理もそこそこやれて、そこそこ読ませる文章を書ける人って、ほとんどいないんです。おかげさまで、思いもしないオファーを色々と頂くことができました。
ソコソコも1個じゃダメですけど、毛利家の3本の矢のごとく束ねることが出来たら、とても価値があります。その価値を他業種の方が認めてくれます。
高い専門性が理解できるのは、基本的に同業者だけです。同じことをやってるから、その人の持ってる技術の意味がわかります。同業者に自分を売り込むのなら、専門性を突き詰めるのが良いでしょう。
器用貧乏で、1つに絞るのが生理的に嫌。だけど、何でも面白がってやれる。同業ではない方に自分を買ってもらいたい。そういう指向性をお持ちなら、そこそこやれるスキルをいくつも身につけて下さい。時間はかかるけど。そういう方が一緒になって仕事をデザインしてくれると、本当に頼りになる。僕もそうありたい。
エンジニアであることと、エンジニアとして生きることはイコールでなくても良いはずです。専門分野をソコソコのレベルで留めてしまって違う道をゼロから始められるのは、一種の才能だと思います。道草食っても、その道の味がわかれば楽しいからいいじゃんで、振り向かないで生きていける。独立したら楽しくなるタイプな気がします。安易に勧められないですが、視野に入れてほしいです。