ZimbraがFeedpathと提携しているから、じゃあSoruceNextはThinkFreeかって感じですね。
結論から言うと、この提携はうまくいかないんじゃないか、と危惧しています。
ソースネクストはB to C向けにリーズナブルなソフトを提供している会社で、顧客基盤は圧倒的にB to C、つまり個人ベースだろうと思っています。吉野家じゃないけど「早く安くうまく」でありながらちゃんとした機能を持っている辺りがソースネクストらしい所なので、そのコンセプトでいけばWebOffice無料提供というのはマッチしているとは思う。強引な感じだけど。
だけど、WebOffice環境って共同WorkSpaceのコラボレーションの価値をどう認めさせるかというのがKeyになるのであって、ソースネクストのように個人ベースでの顧客基盤しか持っていない会社がそれを提供して彼らの強みがある個人ユーザーが食いつくとは思えない、というのが理由です。
アメリカでこのような「距離を埋めるコラボ環境」が存在しているのは、社会的な必要性が高いからだと思っています。ひとつは広大な国土、もうひとつはSOHOの成熟です。とにかく直接会って仕事をするのはあまりにも非現実的だけど、共同で仕事をせねばならない。そういう顕在化されたニーズがあると思うのです。
翻って日本は、国土は狭いしグローバル展開している会社なんて限られているし、SOHOなんて未成熟なわけで・・・。
その点で言えば、こういうものを最も必要としているのは縦割り組織のEnterpriseなんじゃないの?っていう問題意識が個人的にある。Web as Platformの利点ってEnterpriseにおいてもものすごいメリットがあると思われるんだけど、なかなかそれをBigPictureに出来る人がEnterpriseにはいないのかな、と。
また、この記事のソースネクストの社長さんの発言も気になります。
ソースネクストの代表取締役社長 松田憲幸氏は「既存のオフィスソフトウェアは高い。オフィスソフトウェアを無料にすることで、もっとユーザーを増やすことができる」とThinkFreeの意義を説明。
これって典型的なレッドオーシャンですよ・・・。
OpenOfficeとLindows、というかMSのコアアプリのリプレースを狙った会社っていっぱいあると思うんですが、その乗り換えの理由として一番多かったのが価格面に訴えることだった。
そして、MSに負けた理由ってまさにココ。同じ土俵のガチンコ勝負でMSに勝てるわけ無いじゃん。同じ失敗にアタマから突っ込む気なのだろうか、と。高いから無料にすれば乗り換えてくれるのである、というロジックは通用しないと思う。もっと別の角度からストーリーを語る必要が大いにあるように思います。