技術評論社傅さんより恵投頂きました。おおきに。
エンジニアがフリーランスで年収1000万円になるための稼ぎ方
- 作者: 大和賢一郎
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2016/11/29
- メディア: Kindle版
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フリーランスで一番大変なのは営業
本書は社員の方がフリーランスを検討し始めたときに最初に読む本、という位置づけです。細かい話は置いといて、フリーランスと正社員はこういう点が違うという抑えから入り、案件のとり方や自分の売り込み方、地雷案件の見抜き方などの実務に入り、最後にフリーランスで長くやっていくためのポイントを紹介しています。
本書に書かれている内容でフリーランスで最もハードだと感じたのが、営業です。僕もまだまだですが、仕事を取ってくるというのは思いの外難しいものです。ほんとにもう。筆者の方は「自分で営業する」「クラウドソーシングを使う」「エージェントに頼る」の3つがあるとおっしゃっており、最終的にエージェント活用に落ち着かれたようです。
自分で営業しても自分のことを知らない人間はまずスルーだし、万が一引っかかっても仕事を出してくれるかは別問題。間に誰も入らないというメリットは、裏返せば請求から回収まで全部自己責任。クラウドソーシングは地雷も競合も多いので骨折り損のくたびれ儲けになりやすく、どうせ手数料等を支払うのならそのお金でキチッとした仕事先と人脈を構築するためにエージェントを活用するのが最も安定していると書かれておりました。
本書の最高のパワーワードは「自分でWebサービス作って儲けようとして1年間無収入で作ったけどゴミしか作れずウン百万溶かした」です。自社サービス開発をやるのは全然ありだと思いますが、順風満帆だとしても開発が終わってリリースして結果が出るまで2年ぐらいかかりますので、その期間どうやって生きていくのかを考えるのが先になると思われます。
安定とは動かないことではなく、動じないことです。フリーランスでも正社員という形態はメリット/デメリットがあるだけで、善し悪しはありません。どちらの立場を選んでもご自分の立ち位置を振り返って動じないのなら、素晴らしいことです。
エージェントでもクラウドソーシングでも、案件の目利きと自分の技術の伝え方は絶対に必要になります。フリーランスは自分で仕事を取ることからスタート。案件の取り方、見極め、そして継続。本書のコアはそこにあります。ご興味がある方はぜひお手にとってご覧ください。
エンジニアがフリーランスで年収1000万円になるための稼ぎ方
- 作者: 大和賢一郎
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2016/11/29
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余談
フリーランスから更に進むと事業運営を行う組織へと変貌を遂げます。僕自身もそうですが、僕の周りでは「自分の食い扶持は自分でできるけど、目指す未来のために(できればお互いの食い扶持を共に稼ぎつつ)事業運営を行える人との出会い」にぶつかっている方が多いです。グルグル回ると自分の今の仕事すらネガティブになってしまうので良くない。ここを超えると個人事業から会社になれるのかなぁ。