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GoTheDistance

ござ先輩と言われています。(株) クオリティスタートという会社をやっています。

誰も最後までは語ってくれない

自分が提案をする側に回ったり、向こうが提案してくることを聞く立場になったり、ほかの会社さんと仕事をしたり、そんな中でいつももやもやと考えていることがあります。

「誰も最後までは語ってくれないんだ。」

ということ。

端的な例で言うと、新しくなった商品を売る場合のセールストーク。やんわりと今のものを否定する。従来よりここが変わった、ここが改良された、新しいものは色々よいのです、そう言ってくる。もちろんそればかりではないからデメリットも存在することは問い詰めればある程度はわかる。でも決して、最後までは言わない。僕がやっているコンサルテーションも似たようなものだ。こういった考え方、こういった事例、こういった理論、こういった実績があります。でも誰もそれが本当に出来るものかは教えてくれないし、それを言ったらおしまいだ。

会社の中だってそんな感じだ。上司や後輩やパートナーさんはいろんなことを言ってくれる。こうしたらどうですか、これがいいですよ、お前にはこれが足りない、それはこう考えるべきだ。これは間違っている。でも、やっぱり最後までは言ってくれてはいない。恋愛だってそうだと思う。色んな言葉を気になるあのコと交わすけど、やっぱり誰も最後までは言ってくれない。僕だってそうだし、むこうだってそうだろう。誰だってそうだ。みんな心の下には本音というものがあって、それを全部さらすことは決して出来ない。人間には自分だけの不可侵領域があるのだから。

誰も本当のことは言いたくないのだ。

仮に言ってくれたとしても、その最後にある大事なことは自分にとって見えにくいし分かりにくい、分かろうと思わなければ気づくこともできやしない。だってそれはその人の中に隠されているんだから。その人がどういう気持ちで言ってくれているのか、何でその言葉を選んだのか、そういうことを考えなくては、自分にとって大切なことは見えてこない。自分の中に問いを持てない。

夜中の首都高を走る時、いつも考えるんです。じゃ、今ココで大事なコトってなんだろって。常軌を逸した誤りの行為の中で、理屈や建前でなく本当に大事なコト・・。他者も死なせず、自分も死なない。そのために一番大事なコト・・。それは・・、気持ちを考えるっていう、あまりにもあたり前のコトじゃないかって・・。まわりの気持ちを考え、走る相手の気持ちを考え、自分の気持ちを考え、そして命を乗せるクルマというキカイその気持ちを考える──。

今、何をしていいのか、何をしちゃあいけないのか。

教えられない一番大事なコトを、自分で判断していく、自分でわかっていく。あまりにもあたり前のコト。

本当のことはいつだって、煙の中にあるんだと思う。